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GPCRのレビューのレビュー

などという高尚さは微塵もなく、いつも以上に一行抜き出しの羅列であることをご了承いただきたい。


Molecular signatures of G-protein-coupled receptors
レビュー記事なのでいつでも読めるねやったね。
ま、個人的に備忘録的に抜き出しておくということで一つ。


G-protein-coupled receptor略してGPCR
七回の膜貫通ヘリックスで構成される受容体で、諸々の細胞外からの刺激をGTP結合タンパク質を介して細胞内へ伝える。
ヒトに800くらいあって、メインは4つのファミリーに区分。
その中で、立体構造が明らかになっているのがクラスAで、ここ最近で18件。
色々な解析からTM3(膜貫通ヘリックスの三本目)が重要な働きをしているっぽい。




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偶然?必然?

http://www.nature.com/nature/journal/v482/n7386/full/nature10867.html
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature10753.html


ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)の構造解析.結合するGタンパク質の選択性からM1~M5のサブタイプに分かれる.Gタンパク質がくっつくので無論GPCRである.
因にアセチルコリン受容体にはムスカリン性とニコチン性というものがありまして,この二つは全く構造も機能も異なる.前者はベニテングダケの毒,後者はタバコの毒成分によってそれぞれ活性化されるためにそういう名前になったそうな.なんだか分かり難い名称と感じ続けているのは僕だけでしょうか…….
で,今回の話はそのmAChRのうち,M2とM3がほぼ同時期に出ましたよ,と.M2の方には3-quinuclidinyl-benzilateがついていて,M3の方にはTiotropiumがついている.

・M2とM3の全体構造はほぼ一致
・アンタゴニストの結合ポケットの構造もよく保存されているが,その入り口部分を構成するループ領域には差異が見られ,この部分により親和性や反応速度が異なってくると考えられる
・TM5-6,TM3-5の間の距離をプロットしてやると,同じGタンパク質と相互作用があるグループは似た距離を示す


重要なのは真ん中

Crystal structure of a membrane-embedded H+-translocating pyrophosphatase

プロトン輸送性ピロホスファターゼの結晶構造解析@2.35Å.
ピロリン酸は化学式 H4P2O7 で表される無機化合物で,二つのリン酸間の結合が高エネルギー結合であり,この加水分解時のエネルギーを利用して,液胞内外のプロトン勾配を確立するという膜輸送体
プロトン勾配の形成という,割と重要そうな働きの割に詳しいことはあまり分かっていなかったそうな.

・非加水分解アナログ,イミド2リン酸との複合体構造
・基質は細胞質側に,Mg2+を介して認識されている
・プロトンの輸送経路は内側の6本の膜貫通ヘリックスで構成され,荷電性残基が経路を作っている


まるで見てきたみたい

Structural basis for iron piracy by pathogenic Neisseria

髄膜炎・敗血症・淋病などの原因菌であるナイセリア菌。こいつらがヒトの粘膜で生き残るためには、トランスフェリンから鉄原子を取ってくる必要がある。(トランスフェリンがかなり鉄を強固に捉えて遊離の鉄原子を不足させるため、そもそも存在自体に抗菌作用があるらしい)
というわけで、生き残りをかけた鉄の分捕り戦略の解明をして、ナイセリア菌をやっつける手を増やしとこうぜ、という研究。

・TbpA(トランスフェリン結合タンパク質A)-hTF(ヒトトランスフェリン)複合体結晶構造とTbpB(トランスフェリン結合タンパク質B・補助受容体)の結晶構造をそれぞれ決定
・TbpB-hTF複合体SAXSX線小角散乱)で、三者複合体を電子顕微鏡で構造を確認した
・TFのFe結合部位に入り込んだTbpAのL3 helix fingerが結合サイトの側鎖の配向を崩して取り出しやすくしている

そして、まるで見てきたかのようなムービー付きである。
http://youtu.be/aRILd0EAhP4

固定の鍵とは?

X-ray structures of LeuT in substrate-free outward-open and apo inward-open states

神経伝達物質ナトリウム共輸送体(neurotransmitter sodium symporters; NSS)は、(中略)神経伝達を終結させる膜内在タンパク質である。
という感じの前フリから始まるのだが、解いたのはその細菌ホモログにあたるLeuT。やはり例によって真核生物由来のタンパクは調製が難しかったようである。(参考)

今回の件は、外向き開状態で高分解能で解けていたものを、今度は何とかして他コンフォメーションで解いてやりましたよ、という話。

・外向きに開きやすい変異体と内向きに開きやすい変異体のそれぞれを作製
・コンフォメーションに特異的に結合し、かつ、反対のタイプには結合しない抗体を作製
・Fab化抗体との共結晶化により、内向きに開いた構造を決定した

トレードの価数は

Structural Insight into the Ion-Exchange Mechanism of the Sodium/Calcium Exchanger

ナトリウムイオンとカルシウムイオンの交換体Na+/Ca2+ exchanger略してNCXである。エックスって便利だね。クリスタルがXtalだったり。
話がずれた。
カルシウムをナトリウム勾配を利用して外に出す。なぜ重要かといえば、シグナル伝達によく使われているから。(神経とか)
とはいえ、いきなり高等生物はしんどいからかどうなのかMethanococcus jannaschiiでやってますね。

・NCX_Mj構造を1.9 Åで決定
・細胞外側に開いた構造で、中心部には4つのイオンが結合が確認できた
・ヘリックスの配置の対称性を利用して、細胞内側に開いた構造モデルを提唱


新しいことはなんですかー

Structures of the multidrug exporter AcrB reveal a proximal multisite drug-binding pocket

2002年に構造が報告されて以来、いろいろと研究されているRNDスーパーファミリーの多剤排出輸送体AcrB。日本人が解いたからなのか、結構web上にも日本語記事あるのよね。
こんなのとか「機能を分子シミュレーションで初解明」おもろいな。

・今までより大きめの薬剤との複合体結晶構造を明らかにした
・結合ポケットが二段構えに存在して、多様な基質認識を行なっていた
・変異体解析により、基質の輸送経路を詳細に示した


傾き過ぎじゃね?

The crystal structure of GXGD membrane protease FlaK

膜に存在し、膜貫通基質を切断する活性を保つGXGDプロテアーゼ結晶構造。触媒活性に一対のアスパラギン残基を必要とする事が知られているが、その詳細は不明。
GXGDモチーフを持つfamilyは、細菌の病原性やアルツハイマー病との関連性があるとされている。

・6本のヘリックスが斜めに傾いて膜貫通部位を形成している
・GXGDのある短いヘリックスが中央にあり、その付近に解析された活性に関係する残基が集合している
・活性に必要な二つのアスパラギンは10Å以上離れており、活性化のためにコンフォメーションの変化が必要と考えられる



ループの動きが肝要?

X-ray structure of a bacterial oligosaccharyltransferase

タンパク質のグリコシル化を司るオリゴ糖トランスフェラーゼ(OST)の構造のお話。
もっぱら真核での要素かと思っていたけど、バクテリアでもあるのね。……というわけで、今回解かれたのは、活性部位を持つパーツのバクテリアホモログ。

Campylobacter lariのPglB全長を、acceptor peptideとの複合体で構造決定。
・acceptor peptideの認識のため、ヘリックス9-10間のループEL5が構造をとり、トンネルを作っている。
・グリコシル化部位及び、その周辺の認識形式が明らかになり、その触媒機構についても新たな知見が得られた。


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