ウィリアム・L・デアンドリア 訳:真崎義博 ハヤカワ文庫
地方都市スパータに突如現れたHOGを名乗る連続殺人者。彼は事故に見せかけ、相手構わず人を次々に殺した上、警察に対して挑戦状を送りつけるのだった。捜査は迷走し、困惑した当局は、犯罪研究家のベイネディッティ教授に協力を要請する。
あり得ない殺人に振り回される人々。連続殺人ものによくある、殺人の中で本当に殺したい相手を埋もれさせ、犯行を隠蔽するタイプ。
が、如何せん規模が街ぐるみなだけに、ことは大きくなり、真面目な警察官は倒れます。悪意ここに極まり、という感じ。
善悪のぶつかり合いと教授は表現しているが、なんというか道を踏み外してしまった人の話という感じ。本末転倒甚だしいと言うか、倒錯しているんだよねえ。種明かしのすっきり感より、人の見えていることの狭さに絶望的になる方が大きいかもしれない。
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