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Gレコとはどんな話なのか

Gレコロスで寂しいので、思いついたことをつらつら書いてみる。
あくまで思いつきである。

とはいえ、ぶっちゃけた話、公式サイトの監督コメントで大体書いてあるので、ここを読んだらいい話であって、俺のは完全に蛇足だよね。
監督が140%込めた内容の100%くらいは受け取れているのかなあ、俺……。



・Gレコは全体主義を描くものである
御禿がここ10年位散々アーレントと全体主義に言及していたことは、富野フォロワーには常識なんですが、アーレント読めてないですごめんなさい(平身低頭
で、全体主義なんですが、

個人の利益よりも全体の利益が優先し,全体に尽すことによってのみ個人の利益が増進するという前提に基づいた政治体制

だそうな。
なんか近年では単なる悪口みたいな扱い担っている気がするんだけども、アーレントの議論を聞きかじった感じだと、全体になった人間が悪事を為してしまっても、個人としては至って平凡である、みたいな。
で、それを踏襲しているから、作品中に明確な悪者が存在せず、レコンギスタの火付け役でタブー破りの権化であったであろうクンパ大佐すら、ちょっとマヌケな老人が事故死した、みたいな結末を迎える。戦争を終わらすための願いを受けて、それを成すために頑張ったベルリも、実際にはルインの憎しみを駆り立てるのみであり、Gセルフの大破が戦いを終わらせるのに必要だった。
皆の戦争のラスボスは自分自身にあるんだ……

・Gレコはロードムービーである
まあ、監督めっちゃ言ってますが。「冒険はすごいぞ!」
カリブ海からキャピタルへ流れ、宇宙に上がり、ザンクトポルトを経由して、月の裏側トワサンガ。そして金星付近のビーナスグロゥブまで辿り着いて、地球圏へとんぼ返りして、大気圏突入でギアナ高地。エピローグはアメリア、日本で世界一周旅行のスタート。
凄まじいスケールとスピード感で駆け抜ける。詰め込んだだけに、金星の近くまで来たっていうのに金星を落ち着いて見ている暇もないというのは残念な気分もあるのだが、そのフラットさも計算のうちなのか?

・Gレコは弟が姉を女王にする物語である
姉弟の物語,というのはGレコ企画の話が聞こえてきたあたりから出てきてたはず.確か.
姫様と呼ばれているアイーダですが,最初はスルガン総督の養子ってだけの突撃嬢ちゃんかと思ったら,かつて宇宙を統べていた(かも?)レイハントン家の長女でした.同じくレイハントンの血筋のベルリなんだけど,彼の性格が王様向きではないことは伝わってくるのですが,それはそれとして彼が一目惚れをした相手だったアイーダが実の姉であった,ということを考えてみてどうしたもんかというのを考えているのもまたいいでしょう.

・Gレコはエネルギー問題を考える
この世界を支えているのはフォトンバッテリー.なんだかよくわからない技術で太陽の光エネルギーを圧縮して作られたバッテリーで,宇宙エレベーター経由で地球に配給されている.分配の仕方で戦争も始まりつつある時代でもある.
なんだかよくわからないエネルギーに頼って平和に生きている地球人.が,実はバッテリーの製造元の人間は,人間性すら捨てねばならない過酷な環境で暮らしていて,それをよしとする高潔さを示す指導者とそれに絶望する人々もいたという.

・Gレコは差別を考える
絶滅寸前にまで至った人類を生き延びさせる術であったかもしれないクンタラという存在.1000年が過ぎて,形骸化したはずのシステムに残る差別.キャラクターデザインの段階でクンタラにはクンタラの記号を付けたら,御禿にダメ出しされたと言う話にもあるように,隠されるが存在する.存在の理由とは? 守り神の名を背負って戦わなければならないとまで自身を追い込んだルインとは? これもまた現実で考えていかなければならない問題であろう.

・Gレコのキーワードは「想像しなさい」
第一話のアイーダのセリフであり,そういった彼女自身がアメリアの国の考え方に囚われていたことを後に反省する.実に象徴的である.エピローグで女王を目指す彼女のしたことはクレッセントでいろんな人を乗せての旅であったわけで,これは全体主義に陥らないように,個人が想像する,出来るようにするための行動なのであろう.
視聴者への言葉でもあったわけで,作中でいろいろ感情に飛躍があったり,モノローグ的な説明はほとんどなく,合間を想像してみせるのがこちら側の役割なのだろう.

・Gレコは熟練職人と新進気鋭のデザイナーのコラボによるロボットアニメである
何を当たり前なことを(CV石井マーク
とはいえ,改めて考えてみて毎回びっくりドッキリメカが出てきて,それをまた主役メカがすごい技で撃退する面白さは確実にあると思う.少ない出番でプラモデル作りたいと思わせる創意工夫に満ちあふれている.目を離している暇は無い..
早くジャイオーンを存分に活躍させることの出来るゲーム下さい.なんでもしまうま(トライエイジはどうなん?

・Gレコの主題歌はどれもよい
Gの閃光は言わずもがなであり,信者の片隅の自分としては最初フルで聞いたときには泣きそうになって,どんだけ富野由悠季に感情移入しているのかというレベルだったわけです.
OPにオリジナルの絵がつかないスケジュールと商業的な背景はちょっと悲しくはあるんですが、

いつだって迷路みたいな時代 答えなんか無くて 手探りで 迷ってばかり 無我夢中に進んでく

とか、

明日に甘えずに 今日をあきらめずに 君にいつか逢いたい…

いろいろ響くものは多いと思う。歌詞を味わおう。

・Gレコのリアリティ
リアリティをアニメで表現するのはいつものことなんですが、今回の戦争はテロであったかもしれない、と言っている。Wと00が代表的ではあるが、むしろテロリスト側が「ガンダム」であったりするのが最近の傾向で、それが今の時代のリアリティであるのかもしれんと思っていたわけですが、テロの形態の戦争を終わらす「ガンダム」とはなんだろう?みたいな捉え方もあるのかな、と。結果的に道具と戦場が失われて正気に戻ったとも言えるし、正気に戻ったから武器を捨てられたのかもしれない。隣の女を守るんだ、っていうクリムやルインの選択はらしいちゃらしいのか。
スパッと割り切れる答えが一つも出てこないように作られた物語というのは直球勝負という感じで,視聴者を突き放しているみたいにも思える反面,ものすごい信頼でもあるのだろう.だから着いていってしまうというのもある.



なんか思いつくまま書いたけど、自分としては間違いなく面白い作品だったのです。どの話も3回以上は見てきたけど、まだまだ見なおして考えることは残っていると思う。
詰まるところ真剣勝負で見てみませんか?という勧め方はしてみたい作品なのです。
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[ 2015/04/04 23:24 ] G-reco | TB(0) | CM(0)
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