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化石の分子生物学――生命進化の謎を解く

更科功 講談社現代新書

 生物の形態から進化を予想するしかなかった時代から,遺伝子を読み解くことで,ネアンデルタール人とホモサピエンスの間に交配があったかどうかすら判断できるようになった分子生物学というツール.となれば,これを使って今は亡き生物を解析し,進化の謎に近づきたいと考えるのだが,現実はそう甘くない.

 DNAを実験室レベルで扱っていると,見えないくらいの量でもPCRで増えるし,精製して-20˚Cに入れておけばいつまで経っても無くならないしという気分にもなるわけですが,その辺で死んだ生物から取って来るのは100年単位でも非常に困難で,化石レベルとなればとんでもないという.まあ,要するにジュラシックパークはSFなのである.

 それでも1分子でも残っているのではないかと,数千回もPCRを繰り返して出てきたノイズを論文発表してしまうのだから研究者も業が深い.

 有名雑誌に乗った結果が簡単にひっくり返るわけで,いやあ,コンタミって怖いですね.




科学者も人間なので,つい自分に有利な証拠を集めようとしてしまう.しかし,研究をする上で大切なことは,自分に不利な証拠を探すことである.自分で自分の仮説を反証するつもりで,観察なり実験なりをおこなうことだ.もしそれで反証できなければ,とりあえず自分を納得させることはできる.

自分を騙してはいけない.
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[ 2015/09/18 00:30 ] 書籍 | TB(0) | CM(0)
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